選挙概要
2025年自民党総裁選は10月4日に投開票を迎えます。石破茂首相の退陣に伴い、次期総裁を決める重要な選挙となっています。
立候補者(5名)
- 小泉進次郎(農林水産相、44歳)
- 高市早苗(前経済安全保障担当相、64歳)
- 林芳正(官房長官、64歳)
- 茂木敏充(前幹事長)
- 小林鷹之(元経済安保相)
投票システム
総投票数:590票
- 国会議員票:295票
- 党員・党友票(地方票):295票
勝利条件: 1回目の投票で過半数(296票以上)を獲得した候補者が当選。過半数に達しない場合は、上位2名による決選投票が実施されます。
最新情勢分析
議員票の動向
報道各社の調査によると、議員票では以下のような支持状況となっています:
主要候補の獲得見込み票数
小泉進次郎氏:80人強〜2割超
- 時事通信調査:2割超を固めてリード
- 共同通信調査:80人強の支持
林芳正氏:60人程度〜2割弱
- 健闘している状況
- 「石破路線」継承の立場
高市早苗氏:40人程度〜1割強
- 議員票では苦戦
- 世論調査では高い人気
その他の候補
- 小林鷹之氏:30人強
- 茂木敏充氏:30人弱
注目ポイント: 約4分の1の議員が態度未定であり、情勢は依然として流動的です。
党員・党友票(地方票)の動向
世論調査では異なる傾向が見られます:
日本経済新聞・テレビ東京調査(9月26-28日実施)
全体の支持率:
- 高市早苗氏:34%(トップ)
- 小泉進次郎氏:25%
- 林芳正氏:14%
- 茂木敏充氏:5%
- 小林鷹之氏:4%
自民党支持層に限定した場合:
- 小泉進次郎氏:33%
- 高市早苗氏:28%
- 林芳正氏:20%
分析: 地方票では知名度が大きな要素となり、高市氏と小泉氏が優勢。議員票とは異なる傾向を示しています。
選挙シナリオ予測
第1回投票の見通し
現在の情勢から、第1回投票で過半数を獲得する候補者は出ない公算が大きいとされています。
理由:
- 小泉氏は議員票でリードするも、過半数には届かない見込み
- 5名の候補に票が分散
- 地方票の動向が不透明
決選投票の展開予測
最有力シナリオ:小泉進次郎氏 vs 高市早苗氏
この場合の焦点:
- 小泉氏と林氏が「石破路線」継承で連携する可能性
- 第1回投票で敗退した候補の支持者の動向
- 議員票と地方票のバランス
注目要素: 小泉氏に対する「ステルスマーケティング」疑惑報道の影響も注視されていますが、現時点では情勢に大きな変化は見られていません。
各候補の強みと課題
小泉進次郎氏

強み:
- 議員票で最もリード
- 自民党支持層での高い支持率
- 若さとイメージの刷新力
課題:
- 過半数獲得には届かない状況
- 最近の報道による影響の有無
高市早苗氏

強み:
- 世論調査でトップの人気
- 地方票での優位性
- 明確な政策ビジョン
課題:
- 議員票での苦戦
- 決選投票での連携構築
林芳正氏

強み:
- 議員票で健闘
- 「石破路線」継承による安定感
- 行政経験の豊富さ
課題:
- 地方票での知名度
- 第1回投票突破の可能性
今後の注目ポイント
- 態度未定議員の動向(約4分の1)
- 最終盤でどの候補に票が流れるか
- 地方票の実際の投票結果
- 世論調査通りの結果となるか
- 決選投票での連携
- 第1回投票で敗退した候補がどちらを支持するか
- 政策論争の影響
- 経済政策、安全保障政策での差異化
- 報道の影響
- 残り数日間の報道が有権者に与える影響
まとめ
2025年自民党総裁選は、議員票では小泉進次郎氏がリード、地方票では高市早苗氏が優位という「二極構造」の様相を呈しています。林芳正氏も議員票で健闘しており、決選投票での「キャスティングボート」を握る可能性があります。
約4分の1の議員が態度未定であることから、最終盤まで情勢は流動的です。10月4日の投開票に向けて、各候補の動向と政策論争から目が離せません。

コメント