不透明なサプリ輸入と警察捜査
2025年9月2日、サントリーホールディングスの取締役会は、CEO兼会長の**新浪剛史氏(66歳)**からの辞任申し出を受け付け、同日付で辞任が発効したと発表しました。背景には、米国から送られたサプリメントにTHC(大麻成分)が含まれていた可能性があり、福岡県警による捜査が進められていたことがあるとの報道が相次ぎました ザ・タイムズThe GuardianReuters。
CNNなどによる報道では、捜査では家宅捜索や簡易尿検査が実施されたが、違法物質は確認されなかったとされます CNN.jp東洋経済オンライン。新浪氏は記者会見で「合法だと信じて購入した」と釈明し、自身の潔白を主張しました AP Newsフィナンシャル・タイムズ。
リーダーシップの喪失と戦略への影響
新浪氏は2014年に創業家出身以外として初めてサントリーの社長に就任し、CEOにも昇進。2014年には16 0億ドルでBeam Inc.を買収するなど、グローバル化を牽引してきた存在でした ザ・タイムズReutersAP News。そのため、突然の辞任はサントリーの国際戦略や中期経営計画に重大な影響を与えるとの懸念が浮上しています Reuters。
また、日本企業においてCEOが捜査対象となった場合、「ガバナンス上の統治責任が果たされていない」と見なされ、辞任が適切と判断された背景も表立って示されています The Guardianフィナンシャル・タイムズ。
法規制と「CBD vs THC」の境界の曖昧さ
訴訟対象となっているのはCBDサプリメントとされますが、日本ではCBD自体は合法ながらも、THCを含む製品は「麻薬」として厳しく規制されています 東洋経済オンラインThe Guardian。特に個人輸入の場合、成分の詳細が確認しづらく、誤解や過失といった問題が生じやすいのが現状です 東洋経済オンライン。
今後の展望と課題
項目 | 内容 |
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捜査の進行状況 | 福岡県警による調査は継続中。違法性の有無は今後の捜査・検証次第。 |
サントリーのリーダー体制 | 現在は founding family の鳥井信宏社長がCEO機能を兼任し、信頼回復に注力。後任は未定。 |
企業ガバナンスへの影響 | 経営層の倫理観とコンプライアンス意識に改めて注目が集まる。 |
市場反応 | 報道直後にも株価は上昇するなど、一部では「波乱を嫌い早期収束を期待する声」も見られました AP News。 |
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